風神×RIZIN

年末の格闘技イベント「RIZIN」のニュースが日々更新され、一人で妄想してはハシャいでいる今日このごろ。

先日は相撲界から元大関の把瑠都の参戦が決まった。また、高阪剛の復帰や先日ラスベガスで河野に敗れボクシング引退を表明した亀田興毅、「Road to UFC」に参戦していたDJ.taikiなど、連日様々な参戦が噂される選手の名前が上がっている。

そんな中、今一番気になっているのがRIZIN発表記者会見にも登場したRENAの対戦相手だ。一番最初の発表記者会見で女子選手を2人登場させたということは、RIZINが女子格闘技にかなり力を入れるという意味合いに取れる。

見た目がよく、一見普通の女子がリングに上がればメチャ強い。このわかりやすさは世間を意識した時に届きやすいし、きっと運営側はRENAに日本の、RIZINのロンダ・ラウジーに育って欲しいと期待しているのを感じる。

そしてRENAと共に登場したもう一人の女子選手ギャビ・ガルシア。、、、に関しては、相手、把瑠都でいいじゃん。だけにしておく。


個人的にはずっと女子格闘技は苦手だった。リングの中で完全に頭に血が上ってしまい、相手の顔しか見えてない。感情的になり過ぎるきらいがあった。特に昔はそんな試合を多く感じた。それは一概に悪いわけではないが、そこに「技」がなければそれは格闘技では失くなってしまう。男女の差異ではなく、単純に試合がつまらなかった。

そんな中でも女子格闘家は存在した。藤井恵や辻結花などサンボやレスリングをバックボーンに持つ彼女たちは圧倒的な戦績を残す。同じリングの上で向かい合っているのにやっていることは全然違う。文字通りレベルの違ったパイオニアたちが戦い続け、日本の女子格のリングは育っていった。


一方、現在のアメリカでは女子格闘技は未だかつて無いほどの波が来ている。2011年にUFCがStrikeforceを買収し、翌年にはStrikeforceに存在した女子バンタム級をUFCに移設。チャンピオンだったロンダ・ラウジーがUFCに移籍し、UFC初の女性ファイターが誕生する。そして2015年現在までロンダ・ラウジーは12戦全勝(Strikeforce時代を含む)、全KO又は一本のパーフェクトレコードを誇る。12試合中8試合は試合開始1分以内に決着、1Round以上戦えた相手はミーシャ・テイトただ一人である。UFCのナンバーシリーズでメインを飾り、ケージへ向かう時と下りた時のギャップにファンは惹かれ、今や男性ファイターを食う人気を得ている。

かつての日本のパイオニアたちや、今のラウジーのように裾が狭ければ先端は極端に細くなる。しかし男子のMMAも火が点いてから急激に進化の速度は速くなった。現在はまだ途上の女子格だが、このラウジーの登場により、女子格闘技は現在加速度的に発展している。


そんな非常に可能性を秘めている女子格闘技、そして早くからその場所を作り続けてきた日本には人気の出そうな女子格闘家が育っている。

筆頭は先日アメリカ、ラスベガスで「Invicta FC」のアトム級チャンピオンになった浜崎朱加。Invicta FCとは前述のUFCがStrikeforceを買収した際に女子MMAを存続させるため出来た団体で、男子はなく女子MMAだけのイベントである。現在のUFCにはロンダ・ラウジーのバンタム級(61.2kg)と下のストロー級(52.2kg)しかなく、Invicta FCはその2つの他にフェザー級(65.8kg)、フライ級(56.7kg)、そして浜崎のアトム級(47.6kg)と5階級創設している。現在女子MMAの最大メジャー団体と言えるInvicta FCでベルトを持つ浜崎朱加。藤井恵の後継者と言われる彼女のベルト姿を是非埼玉で見てみたい。


他にも、去年のUFC JAPANでミーシャ・テイトと戦った中井りん、パイオニアの一人だが出産後復帰し未だ強さを見せるしなしさとこ、引退してしまったがまだ若い神村エリカ、実力も有りヴィジュアルでも人気が出そうなV.V Meiや杉山しずか(…ちょっとズレるが、今年のUFC JAPANに出場した旦那さんの中村K太郎は最高だった)と、苦手だったと言いながら次から次へと選手の名前が出てくるが、中でも自分が一番見たいのは去年の大晦日のDEEPで杉山しずかと戦った、元女子プロボクシング世界3階級制覇のライカである。


男女関係なく、こんな色気のある格闘家は中々いない。

リングネームのライカというのは本名の苗字だが、もう一つ女子プロボクサーのルシア・ライカからもきているらしい。ルシア・ライカといえば映画「ミリオンダラー・ベイビー」の主人公の相手役。日本のライカからもこのミリオンダラー・ベイビーを感じる時がある。不器用、孤独、寂しさ、飢え、言い方は悪いがボクシングはそういったモノと相性が良い。

他の格闘技とは又違う、ボクシングやボクサー特有の魅力や美しさ。そのボクサーが何を殴っているのか?拳を上げる理由。他の格闘技を見ていてもそういうことは思わないし、むしろそんなことはどうでもいいとさえ思う。ボクシングが一番、「生きる」ことに直結している気がする。でもそれが何故なのかわからない。

鋭い眼光の中に何処か怯えが見える目。わかるのはそれは対戦相手に対してではないということ。そんなとても惹きつけられる目を持つライカ。

リアルミリオンダラー・ベイビー。そしてリアルはじめの一歩。

「強さとは何か?」ライカの試合はそれを強く問いかけてくる。

ちなみにJBC(日本ボクシングコミッション)時代のリングネームは「風神ライカ」。

RIZINの舞台に風神。RENAの相手ではなくても是非見たい選手だ。


と、妄想を始めたら止まらなくなる。これから男女共にどんな名前がRIZINから発表されるのか。この年末への懐かしいソワソワ感を楽しみながら待ちたい。

そしてボクサーといえば未だ戦い続けている男がいる。

辰吉、、いや、この名前は今はまだ・・・。

平成27年10月25日 Nicotina Menthole

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